2017-02-04 - ひとこと

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昨年12月19日、最高裁大法廷で、ある判決(正確には決定)がなされた。今まで預貯金債権は、相続開始(名義人の死亡)と同時に相続分に応じて分割されるとなっていたものが、ノーと真反対になってしまったのです。

 どう困るか、具体的例を示します。
 夫婦二人暮らし。子どもは授からなかった。夫死亡、預金が1000万円残った。相続人は、妻(3/4)と夫の兄弟姉妹。妻と夫側の親族とはつき合いがなかった。
 従来の見解だと、妻は銀行に750万円請求できる。ただ銀行窓口は、頑なに相続人全員の印鑑を要求して支払いを拒否します。相談を受けた僕は、「ハイ、裁判しましょう」と言って銀行相手に裁判をして解決です。他の相続人に迷惑をかけることもありません。
 新判例だと遺産分割の協議が必要です。兄弟姉妹の住所を探し出し、連絡をとって協議。ダメなら調停です。兄弟姉妹の誰かが行方不明だとしたら? 不在者の相続財産管理人を選任しなければなりません。
 何という煩わしさでしょう。
 最高裁は、相続財産が預貯金だけでなく、不動産・株・その他諸々ある遺産分割を念頭に、融通性のある預貯金を遺産分割の公平を図る便利な道具と見立てたのです。
 弱者切り捨てのちっちゃな一面でしょうか。

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